2020年3月1日パークゴルフのルールが改正されます。
その中身が発表されましたので変更点をまとめました。
ざっと読んでみましたが、結構シビアなルールに改正されたように感じました。
障害物関係では、地域によって守り切れないルールもあるように思います。
【ティーアップ】
旧ルール
プレーヤーは、指定されたティグラウンドのティアップエリア外にティアップしストロークすることはできない。
新ルール
プレーヤーは、ティーアップエリア内にボール全体をティーアップしストロークしなければならない。
3月10日追記
旧ルールではティーアップエリア、特にティーラインに少しでもボールがかかっていれば、ティーアップが可能でしたが、今回のルール改正でボール全体がティーラインの内側にティーアップしなければならなくなりました。
ティーラインが引かれていれば、比較的わかりやすいのですが、ティーマークで示されている場合、ラインが明確でないため、確実に内側になるようにティーアップするほうがいいでしょう。
【アンプレヤブル(定義)】
旧ルール
定義なし
新ルール
正常なストロークが困難な場合などにプレーヤー自身が判断して救済を求めることをいう。
3月10日追記
旧ルールでは2打付加でカップに近づかない2クラブ以内にプレースでしたが、新ルールでは1打付加でカップに近づかない1クラブ以内にプレースする、に変更されました。
動かせない障害物、ウォーターハザードによるアンプレヤブルが1打付加で救済されることになりましたので、コースマネジメントも変わってくると思われます。
【練習ストローク】
旧ルール
練習ストロークを行った場合は、競技失格とする。
新ルール
練習ストロークを行った場合は、委員会が練習ストロークを行った以降最初のストロークにペナルティを付加する。
練習ストローク
プレーコースの状況の確認や自分の打球方法確認のために、ボールを打つ行為をいう。
3月10日追記
ゴルフの場合、ホールとホールの間、前の組のティーショット終了を待っている間に、パットやチップショットの練習をすることは認められていますが、パークゴルフの場合認められていません。練習プレー時には問題がなくても大会時には注意が必要です。
【アクシデントストローク(定義)】
旧ルール
無し:
新ルール
過失によって行ってしまった規則違反となるストロークのことをいう。打数に算入しないが、ストローク数に応じてペナルティが付加される。
3月10日追記
主に、ホールを間違えた時、ティーグラウンドを間違えたとき、誤球の時に打ったストロークをアクシデントストロークと言います。
以前は練習ストローク扱いで失格になるケースもありましたが、アクシデントストロークとしてペナルティで処理されることで救済されることになりました。
【ホールアウトの不履行】
旧ルール
プレーヤーがあるホールをカップインせずに、次のホールのティーショットを打った場合は失格となる。
新ルール
プレーヤーが、あるホールをカップインせずにスコアを提出した場合は、その組全員を競技失格とする。提出前にホールアウトしなかったホールに戻り、カップインした場合は、ボールを拾い上げたことによるペナルティを付加しホールアウトを認める。
3月10日追記
スコア提出前なら、失格から救済されるルールに変更されました。
【ホールを間違えた場合のプレー】
旧ルール
オナー1人がティーショットしても、組全員の連帯責任で組全員にペナルティが付加される。
新ルール
ティーショットをしたプレーヤーのみにアクシデントストロークのペナルティが付加される。※練習ストロークとはみなしません。
【指定以外のティーグラウンドからのプレーが正規のティーグランド以外からのプレーに変更】
旧ルール
プレーヤーは、そのホールの指定以外のティーグラウンドからプレーした場合、1ストロークに数えペナルティを付加しボールの止まっているところからプレーを続ける。
新ルール
プレーヤーは、そのホールの正規のティーグラウンド以外からプレーした場合は、ボールを回収し、正規のティーグラウンドからプレーしなければならない。この場合において、そのホールのスコアに間違えたプレーヤーのみアクシデントストロークのペナルティを付加する。
3月10日追記
連帯責任が間違えたプレーヤーのみペナルティーに変更。
無いとは思いますが、意図的に同伴プレーヤーのスコアを悪くするためにわざと間違えるような行為も可能でしたので、公平なルール変更だと思います。
【ライの改善】
旧ルール
プレーヤーは、ストローク中を除き、樹木などの生長物に触れることまたは動かせない障害物を動かすこと、若しくは、砂、バラバラの土、地面の不整箇所を取り除いたり、押しつけることによって、自分のボールの位置や周辺の状況を改善してはならない。
新ルール
プレーヤーは、スイング、ストローク動作を行う範囲の区域内において、ボールが止まっている周辺の芝や地面、樹木などの生長物、動かせない障害物などに触れることによってライを改善してはならない。※ライの改善とは、ボールを打ち易い状態にする為の違反行為のことであります。
3月10日追記
芝や地面に触れることによってライを改善してはならない。
このルール改正は非常に難しいルール変更だと思います。 動かせない障害物はスイング中に触れてもペナルティとなりましたので、スイング中に芝に触れる行為もペナルティとも解釈することができます。 そうなるとパークゴルフのプレーそのものが困難になるので、さすがにそれは無いと思いますが、空振りに関して、スイングがダフってしまい、途中でスイングを止め、ボールが動かなかった場合、空振りとなるのか、ライの改善になるのか、現時点で正式な解釈が分かりません。
【ボールにアドレス】
旧ルール
2打目以降で、プレーヤーがアドレスした時に、クラブがボールに触れてボールが動いた場合は、これをストロークとみなし1ストロークに数える。ただし、この場合において、ボールが元の位置に戻った場合に限りストロークと見なさない。
新ルール
2打目以降で、プレーヤーがアドレスしたときに、クラブがボールに触れた場合は、これをストロークとみなし1ストロークに数える。※ラフ等でクラブヘッドをボールのすぐ後ろに置くなどして打球時に挟まりそうな芝の状態を変えた場合は、ライの改善によるペナルティが付加されます。ラフ等でクラブヘッドを置くときは、ライの改善とならないようにある程度離してアドレスするべきです。
これは厳しいかも!
【ボールの拾い上げ】
旧ルール
第2打以降で、本規則に基づいて拾い上げるボールのうち、リプレースを要する場合は、前もってそのボールの位置をマークしなければならない。
新ルール
第2打以降は、プレーヤーの判断により同伴者に宣言した上でボールをマークして拾い上げること、また拭くことができるが、リプレースしなければならない。※ラフ等にあるボールを宣言の上でマークして拾い上げた場合は、元のライの状態に正確に戻さなければなりません。ライの改善を指摘されてペナルティとならない様に注意する必要があります。
【動かせない障害物(ストローク中)】
旧ルール
規定なし
新ルール
動かせない障害物を動かしてストロークしたときは、ペナルティを付加する。※大木等の動かないと思われるもの以外は、触れたら動いたと判断します。
これも厳しいな~ 関東とかネットの多い地域では混乱しそうな気がします。
【カジュアルウォーター】
旧ルール
ストロークされるボールが当該カジュアルウォーターを避けうる、カップに近づかない、ボールが止まっていた所にできるだけ近い位置に、ペナルティなしで拾い上げたボールをプレースする。
新ルール
救済を受けるボールが止まっている位置から、当該カジュアルウォーターを避けうるできるだけ近い位置までの距離以内で、カップに近づかない位置にペナルティなしでボールをプレースすることができる。※救済を受ける場合にプレース位置の範囲が拡大されました。
【修理地】
旧ルール
プレーヤーが前項により救済を受ける場合は、ストロークされるボールが当該修理地を避けうる、カップに近づかない、ボールが止まっていた所にできるだけ近い位置にプレースしなければならない。※次打で修理地を通過しない位置にプレース。
新ルール
プレーヤーが救済を受ける場合は、スタンス及びボールが当該修理地に掛からず、カップに近づかない位置で、かつボールが止まっている位置からできるだけ近い位置にプレースしなければならない。この場合、次打でボールが修理地を通過することは問わない。
【アンプレヤブル】
旧ルール
プレーヤーは、コース上のどこででも、自分のボールをアンプレヤブル宣言することができる。 アンプレヤブルと決めた場合は、アンプレヤブルを宣言し、2打を付加して、そのボールを2クラブ以内で、カップに近づかない所にプレースしなければならない。ただし、2クラブでもプレースする場所が確保できない場合は、なお2クラブ毎に2打を付加し、カップに近づかない位置にプレースすることができる。
新ルール
プレーヤーは、OB区域を除くコース上でアンプレヤブル宣言することができる。 アンプレヤブルと決めた場合は、アンプレヤブルを宣言し、1打を付加してそのボールを1クラブ以内で、カップに近づかない位置にプレースしなければならない。ただし、1クラブ以内でプレースする位置が確保できない場合は、更に1クラブごとに1打を付加し、カップに近づかない位置にプレースすることができる。
アンプレヤブルが2打付加から1打付加に変更! その代わり、移動できる距離は2クラブから1クラブに変更
ルール本文では、理解しきれない部分もありますので、わかり次第掲載していこうと思います。
引用元:公益社団法人日本パークゴルフ協会HP
ルール変更点の掲載有難うございます。
厳しい点、やさしい点の解説も有難うございます。
一点不明なのが、カジュアルウオーターの救済ですが、図解がないと理解できないのですが、「当該カジュアルウォーターを避けうるできるだけ近い位置までの距離以内で、」となっています。
この「できるだけ近い位置以内の距離」では当該カジュアルウオーターを避けることは困難だと思います。
何かわかりましたら解説お願いいたします。
コメントありがとうございます。
現時点では詳細が分からないので、分かり次第アップして行きます!
よろしくお願いいたします。
以前の解説の中に、ティーグラウンドからOBゾーンの通過を狙って打ってはいけないとあった気がしますが、新ルールではどうでしょうか?
コメントありがとうございます!
まず、以前の解説に「ティーグランドからOBゾーンの通過を狙って打ってはいけない」についてですが、
狙っても、狙わなくても、OBゾーンを通過してしまうことはありうる話で、不可効力です。
つまり、狙ってはいけないという決まりはなく、以前の解説にもそのような内容はありませんでした。
ですので、新ルールでもそのような規定はないです。
saijyouさんお疲れ様です。
動かせない障害物に芝も入っていると思いますが
ラフにボールが入ってしまってラフ出しショットをした場合
クラブヘッドは完全にラフ(芝)に触れてしまいますが
この場合、ストローク中の動かせない障害物に触れたと言う事で
ペナルティーが付加されますか?
お教えください。
和さんお久ぶりです。
ペナルティーにはならないです。
ただし、アドレス時にクラブをソール時にヘッドが芝に触れることは問題ありませんが、
地面にヘッドを置いた場合にライの改善と判断されることがあるそうです。
新ルールの第15条-7項の「動かせない障害物を挟んでストロークしてはならない」とありますが、動かせない障害物は、全般的にさしているものと解釈してよろしいでしょうか。
全般的にさしているものとは、地面に刺さっているもの?ということでしょうか?
このルールの意図するところは、おそらくネットなどの動かせない障害物を挟んでショットを打ってなダメという意味合いだと思うのですが、また、動かせない障害物は動かせる障害物以外の障害になるものなので、地面に刺さっている杭とかバンカーならしのポールとかは動かせない障害物です。
白杭の上部に青のテープが巻いている杭に囲まれた中にボールが入った場合、従来はOBでしたが、新ルールでは、どうなりましたか?
コメントありがとうございます。 OBゾーンで変更はありません
いつもこのサイトを拝見させていただいています。正確な知識を得るのに助けになっています。
疑問点があるので教えてください。ボールの拾い上げ 23条の2項でマーカーをカップ又は目標物に対し、とありますが、この目標物とは何でしょうか、電信柱や、近くの樹木でもいいんでしょうか。今まではカップに向かってのボールの後ろだけと思っていました。よろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
はい、カップ以外でも目印なる目標物に対してマークを置いてOKということです。